病院から「心の準備をしておいてください」と言われたり
年齢的に「そろそろ葬儀の準備をした方が良いかな」
と考え始めた際、
やはり葬儀は避けて通れないことですから、
「生前見積もりってとっておいた方が良いのかぁ」と、漠然と考える方も多いことでしょう。
近年ではエンディングノートや、ご自身で「こういう葬儀をしてほしい」とご希望を残す方も増えていますが、
生前見積もりって本当にとっておいた方が良いの?
生前見積もりをとるメリットや取らなかったデメリットは何?
という疑問について
元葬儀屋として、
喪主を経験した立場として
ご紹介しますので参考にして頂ければと思います。
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生前見積もりはどれくらいの人が取っている?
葬儀に関し、事前に葬儀社へ相談している人の割合は年々増えています。
質問:故人が亡くなる前に事前に葬儀業者等に相談しましたか
引用元:全互協より
上記グラフの青い部分が事前に葬儀社に相談した割合です。
インターネットが普及したことも手伝ってか、
2011年以降は19.9%と事前に相談する方が増えています。
葬儀業者も様々ですから「対応の悪さ」や「金銭トラブル」などで「後悔した」という話も耳にすることがあります。
ネットの口コミなんかでも目にしますし、
もしかしたらあなたの知り合いでも
「失敗した!」
「もうあそこの葬儀屋には頼まない!」
と後悔しているという話を耳にしたことがあるかもしれませんね。
普段の生活が忙しい中、生前見積もりをとるのはなかなか大変なことかと思いますが、
やはり生前見積もりをとっておくことは
葬儀の失敗を避けるためにも有効な手段です。
生前見積もりなしで依頼したときの3つの不安
葬儀社に事前相談し、生前見積もりを取った場合に比べ、
病院から訃報の知らせを聞き、慌てて葬儀社を決めた際の不安点をご紹介していきます。
次の3つのポイントにまとめました。
- 葬儀スタッフがどんな人かわからない
- 搬送だけで断ると高い料金を請求される
- 実は葬儀プランに含まれていない項目が多い
それでは、一つひとつ見ていきましょう。
葬儀スタッフがどんな人かわからない
もしもの時に、慌てて葬儀社を決めた場合。
葬儀を依頼してから初めて葬儀社の人間と対面することになります。
依頼して駆けつけた葬儀社に対して不満や疑問を感じても、話が進んでしまっては「やっぱり別の葬儀社にお願いする」というのは現実的に難しくなります。
搬送だけで断ると高い料金を請求される
駆け付けた葬儀社に不満を感じて、
「病院から安置施設に搬送してもらったけど、やっぱり別の葬儀社にします」
と断った際、
- 病院から安置施設への搬送料
- 安置施設の使用料
- 枕飾り
- ドライアイス
などの費用がかかります。
通常これらの費用は葬儀のセットプランに含まれていますが、断ると実費で請求されます。
搬送だけで断った場合は高くつきます。
もう一つ付け加えると、
上記のことから、「まずは搬送してもらってから葬儀社を決める」というのもおすすめしません。
実は葬儀プランに含まれていない項目が多い
葬儀社のホームページをチェックしている方はすでにお気づきかもしれませんが、
葬儀プランには含まれていないけど、必ずかかる費用があります。
[box04 title=”葬儀プランに含まれていない費用”]
- 料理
- お坊さんへのお布施
- バス・霊柩車
- 斎場使用料(光熱費)
- 寝具
[/box04]
葬儀社によってプランに含まれる項目がある場合もありますが、葬儀費用の内訳で多くを占めるのが「料理」と「お布施」です。
また、自社で斎場を持っているかでも葬儀プランの内容は変わってきます。
ザックリ言って料理は「親族の人数×4」でかかります。
※地域によって多少変わります。
- 夕食
- オードブル(※通夜振る舞い)
- 朝食
- 昼食
- 忌中引き料理
※通夜振る舞いとは
通夜振る舞いとは、お通夜が終わったあとに親族や葬儀を手伝ってもらった近所の方々にお酒を振舞うことを言います。
最近では、受付などの手伝いは葬儀社スタッフが行うので、通夜振る舞いをしない地域もあります。
※忌中引き料理とは
初七日に行われる法要を、火葬後に済ませるのが一般的です。
火葬場で骨上げ後、再び斎場へ戻り初七日の法要を繰り上げて行います。
繰り上げ法要の場で忌中引き料理を振舞うか、お土産として忌中引き料理を持ち帰ってもらう形をとります。
葬儀プランが30万だったとしても、
お坊さんへのお布施と親族が多い場合、料理も含むと100万以上になることもめずらしくありません。
何が言いたいかというと、
葬儀プランだけで葬儀の費用を算出することは難しいので、比較検討した方が良いということです。
生前見積もりを取った方が良い5つの理由
生前見積もりを取った方が良い理由として次の点があげられます。
- 冷静な状態で話を聞ける
- どんな人か、スタッフの人柄がわかる
- 葬儀費用がわかる
- 生前見積もりを取ってくれない葬儀社を避けられる
- もしものとき「ココに連絡したら良い」という安心感
先に紹介したリスクと相反する部分もありますが、
一つひとつご紹介していきます。
冷静な状態で話を聞ける
コレが1番の違いかなと感じます。
私自身、喪主の経験もありますし葬儀屋で働いていた経験もありますが、
やはり大切な人の死は、慌てますし動揺するものです。
そんな中で葬儀の打ち合わせをして見積もりをするわけです。
生前見積もりは事前に話を聞くので冷静な状態で話をできますし、何社か話を聞くと比較検討もできますから冷静な判断ができるでしょう。
どんな人か、スタッフの人柄がわかる
事前に相談することで、どんな対応をしてくれるのかスタッフの人柄を知ることができるでしょう。
葬儀社といっても様々ですし、スタッフも色々な人がいます。
事前に話を聞くことで、信頼できそうか頼りにできそうか。
ある程度判断することができるでしょう。
葬儀費用がわかる
葬儀費用は、斎場使用料や料理など葬儀プランに含まれていない部分で料金が大きく変わってきます。
親戚が何人か、参列者は何人くらいを予想してどれくらいのホールが必要か
ホームページで葬儀社のプランを見比べてもわからない部分がわりと明確になります。
実際にどれくらいの費用かを事前に予想ができた方が、もしもの時の安心感に繋がります。
また「こんなはずじゃなかった」という事態を避ける上でも、事前に話を聞いてコチラの要望を伝えた上で依頼する方が安心感も高まります。
生前見積もりを取ってくれない葬儀社を避けられる
中には、生前見積もりを取ってくれない葬儀社もあります。
理由は、
めんどくさい。
儲けが出ない。
というところでしょう。
相談者が冷静な時に生前見積もりを取った場合と、急な出来事で動揺している際の見積もりとでは違いが出る場合があります。
言い方は悪いですが…
葬儀社が利益を出すために、動揺している喪主さんに吹っ掛ける恐れがあります。
もちろん、良心的な葬儀社が多いと思いますが、
いくつかの葬儀社に相談することで、そういったリスク回避に繋がります。
もしものとき「ココに連絡したら良い」という安心感
大切な方の訃報は突然訪れるものです。
私自身も父は長いこと入院していて、もう長くないと医者から聞いていました。
それでも「息を引きとりました」と夜中に電話を受けたときは動揺しましたし慌てました。
「ココの葬儀社にお願いしよう」と事前に相談しておくと、安心感に繋がります。
生前見積もりでは何を聞くと良い?事前にまとめておくと良い5つのこと
生前見積もりを依頼するにあたり、葬儀社に出向くなりして葬儀担当者と話をする事になります。
プロのアドバイスのもと見積もりを作成する事になるので、事前に質問を用意する必要はないですが、
慣れないことと思いますので、ある程度聞くことは事前に用意していくと良いかもしれませんね。
[cat_maru01 title=”聞くことリスト”]
- 家族葬か一般の葬儀か
- 親戚の人数を把握しておく
- 一般会葬者はどれくらいか
- お坊さんを紹介してくれるか(決まっていない場合)
- 特別な要望がある場合
[/cat_maru01]
それでは一つひとつ見ていきましょう。
家族葬か一般の葬儀か
葬儀費用面や斎場の大きさなど、葬儀プランで大きく違ってきますのでどちらで執り行なうかは事前に決めておきましょう。
親戚の人数を把握しておく
喪主さんの家族を含め、葬儀に参列される親族の人数を把握しておきましょう。
親族の人数で葬儀期間中の飲食に掛かる費用が大きく変わってきます。
親戚の人数は、料理(夕食・オードブル・朝食)の数で費用が変わってきます。
一般会葬者はどれくらいか
家族葬であれば、基本的に一般会葬者は招きませんが、一般葬の場合は斎場の大きさに関わってきます。
「そんなに来ないでしょ」と想定したものの、実際には仕事関係、息子・娘の職場関係、娘の旦那の職場関係など、会葬者が予想より多くなるケースはめずらしくありません。
これは事前に相談しても、明確な人数を導くことは難しいですが、相談することである程度把握することができるでしょう。
お坊さんを紹介してくれるか(決まっていない場合)
※無宗教葬や既に決まっている場合は必要ありません。
古くから檀家であったり、お付き合いのある寺院や宗教者がいる場合は必要ありませんが、宗教者の付き合いが無ければ葬儀社に紹介してもらうことになるでしょう。
宗派や寺院によってお布施・戒名(または法名)の金額に違いがありますから、費用面で希望がある場合はその旨も伝えて相談するのもポイントです。
また、古くからの仕来りや風習に厳しいお寺、昨今の事情に合わせて柔軟に対応してくれるお寺と様々です。
(柔軟に対応してくれるお寺が増えていますが…
葬儀では(枕経・お通夜・告別式・繰り上げ法要)とお経を頂きます。
その後は四十九日や一周忌・三回忌とお付き合いは続くでしょう。
その辺りの費用や、戒名(または法名)料・お車代など、後々いくらかかるのか
葬儀社に紹介してもらう際は、確認しておくと良いでしょう。
特別な要望がある場合
最近は葬儀の形も様々です。
祭壇を沢山の花で飾る花祭壇だったり、音楽葬や故人が生前趣味にしていたものを展示したりと志向をこらした葬儀をあげる方もいらっしゃいます。
そのような希望がある方は、生前見積もりの際に事前に相談した方が良いです。
事前に生前見積もりを取る3つの方法
ここで生前に見積もりを取る3つの方法をご紹介しますね。
- 葬儀社へ出向いて生前見積もりを取る
- 斎場の見学会に足を運ぶ
- 一括見積もりサイトで費用の概算を確認する
それでは一つひとつ見ていきましょう。
葬儀社へ出向いて生前見積もりを取る
毎日忙しく過ごしている中で、なかなか面倒なことと思いますが…汗
実際に葬儀社へ足を運んで生前見積もりを取る方法は、葬儀スタッフや会社の雰囲気、斎場を持っている葬儀社なら葬儀場の見学もできるでしょう。
見積もり料金だけでなくスタッフの感じの良さなどもわかると思いますが、
せっかくなら2~3社は回って比較したいですね。
斎場の見学会に足を運ぶ
各斎場で見学会を行っている場合があります。
斎場の中を見学でき、葬儀社のスタッフに話を聞くこともできます。
また、希望すれば生前見積もりも対応してくれるはずですので、斎場の見学会に足を運ぶのも一つの方法です。
見積もりサイトで費用の概算を確認する
最近はネットで葬儀社を束ねているサイトがあります。
もっともお手軽な方法です。
大まかな葬儀費用を知ることができます。
また、葬儀プランが全国共通ですので、地元の葬儀社より費用を抑えた葬儀を行える場合があります。
今まで不透明で割高だった葬儀費用が、ネットが普及したことで適正価格が知れるようになりました。
一括で数社から見積もりを取るならこちらが便利です。
先に紹介した
- 実際に足を運んで話を聞く
- 斎場の見学会に行く
といった場合にも、比較検討材料として無料で利用できる比較サイトから見積もりをとっておくと役立つと思いますよ。
互助会で葬儀費用を積み立てる
互助会に入会するのも一つの方法です。
直葬や自宅葬でお考えならおすすめしませんが、斎場で葬儀を行うなら積み立てで葬儀費用の一部を賄える互助会はおすすめです。
月々1,500~5,000円の支払いで、5年から10年で満期になりその積立金を葬儀費用の一部に充てることのできる制度です。
[cat_fusen01 title=”例えば”]積立金が40万で
葬儀費用が100万円だった場合
100-40=60
葬儀での支払いは60万になります。
互助会で積み立てておくことで、支払いの負担を軽減できます。[/cat_fusen01]
加入者本人と、同居の家族、または本人が喪主・施主の場合に利用できます。
※入会当日から使用できます。
※積立金が満期を迎えなくても会員書は使用できます。
[cat_maru01 title=”互助会とは”]経済産業大臣の審査を通った営業許可番号を与えられた企業が行える事業です。[/cat_maru01]
全国展開している互助会ではベルコさんがもっとも有名です。
設備の整った立派な斎場が各地にありますし、あなたがお住いの近くにベルコの葬儀場があるならおすすめです。
まとめ。
葬儀は突然訪れるものです。
普通に生活していると葬儀と深く接する機会なんてありませんから、金銭的な部分も含めて不安な部分が多いと思います。
また、最近では葬儀プランでセット価格を提示している葬儀社もネットでは増えてきていますが、
あなたが喪主として葬儀を執り行なった場合、実際に合計費用はいくら掛かるか?
葬儀プランだけでは飲食代・お布施など不透明な部分もありますので、何社か比べてみることをおすすめします。
https://reisou-tashinami.jp/funeral_flow/
https://reisou-tashinami.jp/if/
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